ウルトラマン

 昨日は、東京国立博物館の平常展で本館の平常展で浮世絵の展示を見て、次に岡本太郎美術館で開催中のウルトラマン伝説展を見て来た。久しぶりにお会いしたSさん(近代美術史担当)、Oさん(考現学担当)もお元気でした。
 展示は、なかなかしっかりしていて、ウルトラマンの時代、ウルトラマンの誕生、ウルトラマンと怪獣の造型、ウルトラマン物語、ウルトラシリーズの軌跡からなっていて、ウルトラマンの時代なんてどこかの誰かが車の展覧会でやっていたみたいで懐かしかった。みんな苦労してるんだな〜!
 画家の高山良策さんのコーナーや彫刻家の成田亨さんのコーナー、金城哲夫さんのコーナー(これは、ちょうど10年前に私がやりたかったこと。)、それに全39話のダイジェスト解説などなど...。かなり手間のかかった、丁寧な展示である。
 しかしながら、さすがに岡本太郎美術館ならではというのが、展示の始まりが「岡本太郎ウルトラマン」からであるところである。ダダやブルトンの名前がウルトラマンの展示に出てくるとは思わなかった。アンドリュー・ブルトン。何だか懐かしい響きですね(ただ、最近ではアンドレ・ブルトンと言うそうです)。今じゃ殆ど聞かなくなった名前です。イジドール・デュカス、ルイ・アラゴンポール・エリュアール、ベンジャマン・ペレ、ルネ・マグリットジャック・プレヴェールレイモン・クノー...まだまだいたけど忘れてしまいましたね。これらの詩人たちの殆どがダダから移ってきたんですよね。
 三面怪獣ダダに、四次元怪獣ブルトン。面白いですね。http://www.taromuseum.jp/exhibition/exhibition_current.html
 会場は結構賑わっていて、毎日1000人とか1500人とかだそうです。うちの方がもっとすごかったんですけどね...。web上でも、例えばこんな人たち
http://blog.goo.ne.jp/usamomodoremi/e/a9a856c3f874ab213caff1c29d85243f
でかなり賑わっております。
 少し物足りなかったのは、実相寺昭雄の解説がちょっとだけだったところです。実相寺の映像はいつも革新的ですごかったですね。えっ!これウルトラマン?なんて言うのが良くありましたよ。確か『帝都物語』や『無情』も実相寺でしたね。
 帝都物語http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD17914/comment.html
 無情はさすがに古すぎるのか、見つからないみたいですね。簡単にいうと近親相姦の物語です。その映像の美しさは涙モノでした。

≪訂正です≫
『無情』ではなく『無常』でした。30年も前のこと...。記憶の彼方で取り違えをしていたようです。
 ということで見つかりました。こちらで少しだけ触れています。http://www.neowing.co.jp/detailview.html?KEY=GNBD-1059