何がほんとうなのか 10 戦後の嘘?

 日本国憲法は、欽定憲法であった帝国憲法に比して、
自主憲法であると言われつづけて来た。

 近年になって、憲法問題が論ぜられるようになってから
自主憲法でないことを公然と口にする人々が増えてきたので、
そのイメージは薄められつつあるが、
今の憲法アメリカが草案を全て創り出し、
日本側は翻訳に徹するというかたちでつくられたものである。

 しかも、その根底には、この国が二度とアメリカにとって脅威とならないようにするという大前提があって策定されたものなのである。

 また、常に語られる民主主義と軍備の縮小が戦後の高度経済成長を招いたという嘘である。
 このことが本当であれば、民主主義国家でもなく不平等社会でもある
中国が急速に経済成長を続けていることをどのように説明するのであろうか。
中国の経済成長は、経済についてのみ解放政策をとって西側陣営との関係を
取り持ったことに帰結するものなのである。

 日本の場合も同様で、戦後アメリカが主導する西側陣営に
組することになったことが、唯一日本が高度経済成長を成し遂げたことの
根本的な要因なのである。