浜岡原子力発電所

 中部電力が、政府の要請を受け入れ、浜岡原発の全面停止を決定し、現在会見が行われている。

 このことの意味するところは、今後いかがとなろうか!?

 短期的に懸念されるのは日常生活への影響と、経済活動への影響とである。
 前者は被災地の不自由さは元より、すでに関東においても全く理不尽な計画停電が行われたりしていることを考えれば我慢しなければならないところであろう。
 しかし、後者の影響については未だ目に見えた形は示されていない。あるいは、このことが東日本の復興を遅らせる、否、この国の発展を阻害する可能性も大いにあり得るところであろう。

 しかしながら、長期的に見るとどのような可能性があるだろうか。現在のところ、他の原発に対する規制などは行われていないし、逆に政府は「しない」ということをアピールした。

 が、世の中は、これを契機に、反原発の動きや脱原発への流れが形成されることは無いか?そのことが可能であれば、今次震災によってもたらされた日本の千載一遇のチャンスと言えないか!?
 他に有効な代替エネルギーが無いという理由として政府の方針として原子力立国を宣言して、原子力発電が進められてきた、この国のあり方を転換出来ないであろうか?ということである。

 そのためには都合が良いと言おうか、恐ろしいと言おうか、先日来敦賀原発でもトラブルを繰り返しているし、もんじゅについては先日述べたばかり、そら恐ろしい状況が続いている状態である。http://d.hatena.ne.jp/MGriderA/?of=5
 もとから地震大国である日本は、原発においてアメリカやフランスなどと同じ地盤に立つものなどではないことは自明の理なのである。

 では、代替エネルギーとしては何があるのか!我々はいったい何を選択すべきなのか?

 まず思い浮かぶのは、短期的には、シャープをはじめ、京セラ、サンヨー、東芝...といった企業が名前を連ねる太陽光発電があげられるであろう。事実、シャープなどは開発途上国において、発電を火力から太陽光に切り替えるプロジェクトなどを推進している実績がある。
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/100701-a.html

 まさにクリーンエネルギーではあるが、しかしこのシステムは基本的に効率が悪すぎるシステムなのである。そしてコストとメンテナンスがかかりすぎるという、主要な電気の供給源とするには大きすぎるデメリットがある。その意味で、パネルの設置及びメンテを行って電力供給会社を造ったとしても、既存電力会社に価格面で太刀打ち出来ないであろう。

 では、本当の意味で代替可能となるエネルギーはあるのであろうか?それは、恐竜の時にもすでに述べた「メタンハイドレード」である。
http://d.hatena.ne.jp/MGriderA/searchdiary?word=%A5%E1%A5%BF%A5%F3%A5%CF%A5%A4%A5%C9%A5%EC%A1%BC%A5%C9

 メタンガスは、環境負荷の少ないクリーンエネルギーであるし、わが国の周辺にほぼ無尽蔵に存在するこのエネルギーを利用しない手はないのである。現在、すでに国の研究機関によって研究は進められてきているし、http://unit.aist.go.jp/mhrc/introduction/index.html
今年の1月には世界最大の試掘装置を完成しhttp://sankei.jp.msn.com/life/news/110111/trd11011102020003-n1.htm
その技術は確立されつつあると言ってよい。

 なぜ、このようなエネルギーが手付かずにきたのか?それは、バカバカしいが「大人の理由」であろう。この技術を受けた企業が電力供給に乗り出せば、既存の電力会社に十分対抗できることとなろうし、現在の限られた電力会社の独占からの脱却も可能となり、電力の自由競争が開始されることとなるとともに、わが国は世界有数のエネルギー大国ともなりうるのである。

 もっとも、そのことには未だ少しく時間はかかるであろうが、もうこの夏から電力不足の懸念される状況がある関東においては、実は忘れ去られては時々姿をあらわして悪さを起こす「南関東ガス田」の存在を思い起こすべきであろう。
http://www.gsj.jp/Gtop/topics/gas/index.html
 この採掘による弱点は地盤沈下であるが、現在では採掘した分の代替物質の注入など、いくらでも手がありそうである。要するに水溶性のメタンガスを採掘すれば地盤沈下が起こるのであるが、安価で環境に無害な物質で補填すれば問題は無いのではないだろうか。もっとも簡単に思い浮かぶのは「水」そのものであるが、水溶性のメタンは加えた水にまで溶け出すのであればその後が不経済になる。無害な添加物くらいいくらでもありそうな気がするがいかがであろうか?
 それよりも何よりも、この南関東ガス田を考えるとき重要なのは、過去の地盤沈下の結果、多くの鉱区権を民間から東京都が買い上げていると言う事実である。これは、東京都の企業会計にとって大いなるビジネスチャンスともなるのではないだろうか。さらには、将来的に東海地方などを中心として、メタンハイドレードの包含地域の自治体にとってもビジネスモデルとなるのではないだろうか!

もし、如上のことが可能となれば、結果として多くのマイナスを享受することとなった民主政権への政権交代を選択した国民にとって、大変大きな、初めてのメリットとなると言えるのではないであろうか?また、はとポッポの25%すら軽くクリアーできることになるであろう。
 でなければ、25%はすぐさま震災により不可能と世界に宣言して離脱すべきであろう!