学芸室 

 本日は、昆虫展の事務処理をしながら、浮世絵(近世初期風俗画)から浮世絵についての話を考えており、なお当館の所蔵品を見比べながらストーリー展開などを考えていましたが...実際の頭の中にはクワガタやトンボ・チョウチョが舞い踊り、写楽の役者絵に良く似た萩原流行の顔が行ったりきたりで...混乱をきたしております。
 知っている人にとっては、至極当たり前のことではありますが、昆虫の祖先は多足類(ムカデやゲジゲジヤスデなど)で、それから進化してますから幼虫の時の基本的な姿は、9節からなり、それぞれが3節づつで頭部・胸部・腹部となり、腹部の脚は退化し、胸部の脚のみが発達して残り、頭部の脚が触覚や食べる脚となった...
 基本的なこと、ご存知な方どれだけおられるでしょうか?20年ほど前にこのことを知った時、私はあのいろいろな形をした昆虫の口の由来に、目から鱗...だから哺乳類や鳥類・爬虫類その他と違って横向きなんだ〜って気が付いた驚きを今もよく覚えています。