何が本当なのか? 1  終戦記念日

 終戦記念日(しゅうせんきねんび)は、太平洋戦線の終結を象徴する
玉音放送が行なわれた8月15日を指す。
 しかし、天皇が御前会議での聖断によってポツダム宣言の受諾を決定、連合国に通告したのが8月10日、
ポツダム宣言受諾が確定し受諾の詔勅が8月14日、
軍隊への停戦命令が8月16日、
日本政府が降伏文書に調印したのは9月2日、
ソ連との戦闘終結は9月4日であった。
その後も降伏命令の届かなかった部隊や、邦人保護のための部隊などによる戦闘は、なお続いたのである。その最たるものが、横井さんや小野田さんであったことは記憶されているところであろう。


 そもそも、終戦記念の日とは何を記念しているのであろうか?
 言葉からすると、戦争が終ったことを記念しているのであるが、
これって何であろうか?

 自主独立の国家であれば、本来は敗戦であり、記念も、祈念もするものではない。
 敗戦は、記念するものではない。


 それを終戦と読みかえることで、戦後社会の中である種の辻褄を合わせる意図があったのであると思う。
 とともに、それは占領軍の政策の大きな流れの中にも取り込まれていくこととなったのであった。