年始に思うこと

MGriderA2007-01-01

 昨年を振り返って考えるに、我々はこの国に固有の文化に関わる
意思決定の絶好の機会を逸してしまった。
 そう、勿論皇室の継嗣問題である。
当初、小泉純一郎の、
 「次は皇室改革だ!」との不遜なあり方に反発を感じながら...、
どこの馬の骨とも分からない男の子どもを崇敬できるか!
などという論にも惑わされ...、
皇太子妃にそのつもりがないならば廃皇太子妃もあり!
ではないかなどと考えていた。

 しかし、よくよく考えてみると帝王学を積み、
立派に天皇に即位する女帝であれば、
国民はその子を夫の子として捉えるであろうか?
 やはり天皇の皇子、そして皇太子として認識するのではないだろうか。
また、そのための仕組みや組織を構築していく必要もあろう。

 現在は、突然の秋篠宮慶事によって救われた結果となったが、
3〜40年もすれば同じ問題が起こる可能性があるのである。
もし、その時も運良く回避されても、その次はどうか?
また、その次はどうか?と問題は続くのである。

 しかも、ここで考えておかなければならないことは、
今度のような問題が起こったときの国民感情は皇室に対して
どのようなものになっているのか、ということである。

 たかだか、私が生きてきた短い時間の中でも、
国民の皇室に対する感覚というものは随分変化してきているように思える。
 そして、そのスピードは加速されてきているし、
30年後となるといかなる事態となっているのか?恐ろしい限りである。

 今回、秋篠宮慶事を時の氏神とすることによって、
我々は問題の解決を予想だに出来ぬ未来へと先送りしてしまって良いのであろうか。今こそ、問題を先送りすることなく議論を高めていく必要があるであろう。

 何しろ、神武以降125代(うち重祚2代を含む)の天皇のうち
庶子は60代なのであるから、皇室の系統は側室によって支えられてきた
といって良いのである。皇室の制度と未来を、このような確立に掛けてはいられないのではないだろうか。
 いろいろな人に皇室は必要と思うか?と聞かれることがある。
世の中にはいろんな人がいるからあまり本音を言わないことにしている。
そこで、皇室の制度・文化をこの国における最大の無形文化財であるから
守るべきでしょう、と答えることにしている。

 勿論、本質はそんなところにあるのではないことは
自明の理ではあるが...。


 なお、初心に戻って、はじめのデザイン設定に戻してみました。
 本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。