大きな政府 小さな政府 11

中央部 1段目

  今回の目玉 3

 この日本で最も古い仏龕は、
伊勢は古市の寂照寺に伝えられたもの。

 寂照寺は、画僧として著名な月僊が住し、
復興させた寺として知られる。

 月僊は、多くの作品を残しているが、作品を売っては寺を復興させたのである。そして、この仏龕や仏像なども購入したのであろう。
 その意味からして、この仏龕は本来的に伊勢に伝わってきたというような性格のものではなく、恐らくは京とか大和とかで購入してきたものであろう。
 それにしても、流石に絵描き!
目が利く!

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 わが国の小さな政府

 先にも述べた田中角栄社会主義政策に歯止めをかけ、
財政再建への動きが見られたのは、
80年に設置された臨時行政調査会と
83年の臨時行政改革推進審議会の数字にわたる答申であった。

 81年には鈴木善幸首相の下、中曽根康弘行政管理庁長官に
請われて会長に就任した土光敏夫以下、加藤寛屋山太郎らの
メンバーが就任し、中曽根首相・橋本首相と、
その速度や成果の次第はともかくとして、各種改革が着手され、
財政再建の施策を模索してきたことはご存知のところであろう。


 その結果、80年代後半から90年代はじめにかけ
財政収支が黒字に転じ、成果が上がった。
 しかし、その良い結果は一時的に過ぎず、バブル崩壊とともに
不景気が深刻化し、
歴代政権はケインズ政策を取り続けるという愚を繰り返すばかりとなる。
 結果、財政収支は真っ赤っ赤となり、国債残高は莫大なものと
なっていった。
 そして、このように大きな政府へと転換してしまったのである。


 この流れを、止めるべく登場したのが小泉政権であり、
その成果についての評価はともかくとして、
各種の改革がなされてきたのは夙に知られているところであり、
そのものについては、ここで詳しく述べるまでも無いところであろう。